自然エネルギーを最大限に生かした省エネオフィス


鯖江市の市民による環境活動のセンターとして整備された施設であり、自然エネルギーの活用を第一の目標に置いた実験的な省エネ建築です。

ここで試みた以下の環境装置の試みは、全国の小規模オフィスビルで可能であり、今後の応用を期待しています。

    • 換気 西側は遮るものが少なく川筋に沿って常時風が吹いているので、屋根に恒常風を受けるラッパ状の整流フィンを設け、そこを風が吹き抜けるときのベンチューリ効果で室内に空気流を起こす換気システムを採用
    • ハイブリッド空調 通風と機械式空調を組み合わせたハイブリッド空調を採用し、ペリメーター部の負荷は、井戸水を利用した冷却用のラジエーターを南側窓部に設置
    • 光の制御 南側の窓にライトシェルフを設け、部屋の奥まで光を届け、室内の明るさの均整度を高め、ルーバーによる直射日光の遮断も行っている

この建物はその環境建築としての性格から、環境機能自体が建物のデザインとなっていますが、1階の駐車場、中間層のオフィス研修機能、最上部のラッパ状の風の塔からなる3層構造はそのまま一般オフィスへの応用の可能性を示しています。

第8回JIA環境建築賞入賞

概要
作品名 エコネット鯖江
ジャンル オフィス・事務所
所在地 福井県鯖江市
吉田 明弘

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