スリット状の中庭のある独立型アパートメント|一軒家アパート・自宅
賃貸住宅の多くは、家というより単に部屋の集まり。
賃貸の広告にある「部屋選び」という表現がそのような意識を典型的にあらわしています。
ここでは、全戸メゾネット形式(1戸のみトリプレット)とすることで、あくまで独立性の高い“家”の集合体として考えています。
もうひとつの特徴は、手前が狭く奥に広がったスリット状の中庭。決して広いスペースではありませんが、角度がちょっとふれているだけで、不思議なパースペクティブ感が醸し出され、「通路」ではなく有効な「スペース」に変化します。
黒いボリュームの中で、ここだけは真っ白く切り取られた空間とし、より印象的なスペースとしました。
各住戸へはこの中庭を通ってからアプローチします。
このようなシンボル空間を設けることで“部屋に住む”のではなく、“MTUHAUSという建物の一部に住む”という意識が生まれます。
また、デザイナーズ賃貸にありがちな造形優先ではなく、使い勝手、素材、収納、設備といった点にも配慮し、造形と機能性を両立させています。
| 概要 | |
|---|---|
| 作品名 | MTUHAUS|世田谷のデザイナーズ住宅 |
| ジャンル | 一軒家 , 自宅 |
| 所在地 | 東京都世田谷区 |
| 間取り | 1LDK、1LDK+ロフト |
| 基礎 | ベタ基礎 |
| 外壁 | 塗装ガルバリウム鋼板 |
| 屋根の形 | 片流れ |
| 壁 | 塗装 |
| 床 | カバ無垢材フローリング |
| 構造 | SE構法3階建 |
| 延床面積 | 289㎡ |
| ロケーション | 住宅街 |
| 設計から完成までの期間 | 10ヶ月 |
