水面を愛でる暮らしができる住宅|一軒家・自宅
大阪府南部には、狭山池に代表されるように、多くのため池があります。
この敷地もそんな池を見下ろす高台にあった。 敷地の特徴を活かすため、建物の2階を北側に張り出す事を考えました。
池を望む為であるが、北側につき光の入り過ぎを考える必要がありません。
開口高さは天井一杯の2.7mとし、広がりを無限にする為、3方のコーナーフィックスとした。
池を望むリビング・ダインングを中心に、キッチン、子供部屋、寝室と、水廻り以外の全てを2階に集めた。
玄関を入ると、両脇に居室が並ぶ。東側にはキッチンもあり、3家族が暮らせるようになっています。
将来、両親との同居も考えたものです。廊下、階段の壁は、可能な限り本棚とした。
夫妻は共に医師で大変な読書家だ。廊下の北端にスタディーコーナーも設けたのも、その為です。
水面を愛でる暮らしは、想像以上に素晴らしい。水鳥、カメなど水辺に暮らす生物を、かわるがわる見つけることができました。
また、それらが見えずとも時々の表情を見ることができます。 風の無い日は、空と雲を映し、風の強い日は、まるで何かが駆け抜けたように、一部が波立ったり、水というものは非常に繊細で、ひと時として同じ様はないです。それらが心にもたらす影響を考えた時、暮らしの中に自然を取り込む必要性を改めて強く感じました。
敷地の北側はもとの形状を生かしたままの庭とした。斜面は視界を下にも広げ、更に人の視線を揃えました。家族であっても、デッキで足をブラブラさせながら、並んで座るほうが話し易いこともあると思うのだ。
「家に良いも悪いもない。全部良いに決まっている」と写真家は言った。同じようにどの敷地にもその良さがあります。
手を加える前に、在る姿を最大限に尊重し、活かしたいと思う。それが、敷地、環境、地球への畏敬、感謝へとつながると思うからです。
■2011年8月 大阪府建築士会発行『建築人8月号』に掲載されました。 ■2011年1月 大阪ガス情報誌『住まう』に掲載されました。
概要 | |
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作品名 | 池を望む家 |
ジャンル | 一軒家 , 自宅 |
所在地 | 大阪府 |
構造 | 鉄骨増 |
延床面積 | 140.96 ㎡ |
ロケーション | 郊外 |
設計から完成までの期間 | 1年4ヶ月 |
予算帯 | 3,000万円台 |