(仮称)トレジャーキッズたかどの保育園‐2‐子は宝


 「トレジャーキッズたかどの保育園」の工事が本格的に始まっています。



 まずは地盤改良工事。

 本格的に建物の設計をする前には、まずは地盤調査をします。

 そのデータに基づいて、基礎の更にしたにどのような地盤改良をするかを設計するのです。

 この土地は、表面から柔らかい粘土の層が続きましたが、砂礫の良好地盤が見つかりました。



 その層まで穴を掘り、セメントミルクを注入しながら撹拌していきます。



 地面の中に太い電柱を現場製作していくイメージです。



 ちなみに、このオペレーターの人は、新・国立競技場の地盤改良杭を施工してきたとのこと。

 この道のエキスパートなのです。


 大阪は、上町台地を除いて5000年前は海だったところが大半です。

 今回の良好地盤は、砂に礫の混じった層でした。



 砂に丸い礫が混じっているということは、川から運ばれてきたものだと想像できます。



 弱い地盤面を無視すれば、数千年前の地面の上に、コンクリートの柱をたて、その上に保育園が乗っているという図になります。

 過去が現在を支えているのです。

 園の名前は「トレジャーキッズたかどの保育園」となる予定です。子供は間違いなく人類の宝なのです。

 園の運営会社の方がこんなことを言っていました。

 「大阪で庭を持つのって大変じゃないですか。

 保育園では思いっきり外で遊んでもらいたいですよね。

 近くにウチの園があれば是非通わせたいですもの」

 仕事の基本は人の気持ちになることです。

 自分の会社の仕事を、ここまで好きになれることは素晴らしいことです。

 なんとか私たちの思う、理想の園を創り上げたいと思います。




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あなたもよくなれ、わたしもよくなれ、みんなよくなれ‐1430‐

昨日は天六にある大阪市立住まい情報センターでの、セミナーでした。


天神橋筋商店街のすぐ東にある、10階建ての立派な建物です。

8階から10階の「大阪暮らしの今昔館」は江戸時代の街並みが再現されており、なかなか見応えがあります。

2008年に子供達と訪れましたが、現在は外国人に大人気のスポット。

エレベーターはいつも外国人でいっぱいなのです。


今回の会場は5階にある研修室。

4階にある「住まいのライブラリー」と吹抜け階段で繋がっています。


昨年の4月、他団体の主催でしたが、3階にあるホールが会場でした。

その際は60名の申込があり、40名の参加がありました。


この日は14名の申込があり、参加は7名。

1人のお母さんが赤ちゃんを抱っこしていたので8名とも言えますが。

昨年4月も、人数を気にしても仕方がないと書きましたが、折角なら参加が多い方が嬉しいのが本音です。

しかしこれは全て私の問題。自分の集客力のなさを思い知り、訴求力が足りていないと痛感するのです。

初めて講師をしたのは2011年7月2日のことでした。

この時は新聞広告が入ったにもかかわらず申し込みは15名、参加は8名でした。

それなりに出来たように書いていますが、正直、内容は全くでした。あがっていた訳ではないのですが、早口、抑揚がなく、内容を詰め込みすぎ。

実は、大学時代の後輩がひとり参加してくれたのですが、この日記ではそこにも触れていません。

ようは散々だったのですが、参加者の方には申し訳ない気持ちしかありませんでした。

セミナーは今回で数えて16回目。初めて合格点がだせるかなと思っています。


セミナーのあと、相談希望の方と1時間くらい話しましたが、とてもよい笑顔で、楽しかった、ためになったと言ってくれました。

回を重ねるごとに、構成、話しかた、タイミングなどを改善してきたつもりですが、それらはテクニックでしかありません。

一番大きいのは「参加してくれた方に幸せになってもらう」という気持ちが多少なりとも持てるようになったからだと思います。

昨日、こんな場面がありました。

セミナーが始まってすぐに、参加者の方が質問をされました。

司会の方が気を遣って「質問の時間は後でとりますので、セミナー中は控えて頂けますか」と。

その方は「人数がこれだけしかいないのだから、もっとフレキシブルでもいいのでは」と。

セミナーは始まったばかり。ここで、押し問答をしていても仕方ありません。

その方、また参加者の方にとって、一番よい方法は何かと考え「途中で質問頂いても大丈夫です。ただ、できれば挙手頂けますか」と答えました。

それで納得されたようで、最終的に途中の挙手はなく、最後にまとめて質問されました。

私の尊敬する経営者、恩田さんが主催する勉強会があります。

ボランティアで経営を教えていただくのですが、勉強会が始まる前にトイレで「今日お見えの皆さんの、決算書がよくなりますように」とつぶやいてから講義を始めるそうです。

そんな仙人のようなことは自分には出来ないと思っていたのですが、これが驚く程効果があるのです。

仕事は好きで、楽しくしているつもりですが、中にはシビアな打合せもあります。

そんな時ほど「○○さんに幸せになってもらえますように」とつぶやいてから打合せに入ると、思った以上に良い方向へ展開していくのです。

考えてみれば当たり前です。

逃げ腰で、こわごわ話すのと、少しでも幸せになってもらえるよう、改善策を探るのとが、同じ結果であろうはずがありません。



 あなたもよくなれ、わたしもよくなれ、みんなよくなれ

この恩田さんの哲学に何度も救われた気がします。

仙人になることはできません。しかし、1人だけで幸せになることは不可能なのです。

人生はいつも総懺悔です。

前回まで参加してくれた全ての参加者に頭を下げたい気分ですが、出来ればまた参加して貰えると嬉しいのですが。


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緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐5‐主役登場


 10月の最終週からようやく天候も回復。



 「山本合同事務所」もようやく外部工事の目途がつき、内装工事が本格化しています。



 壁、天井の塗装がはじまりましたが、1階駐車場はまだ下塗りの段階。



 2階ワークスペースはほぼ塗装も終了です。

 このオフィスは壁紙を使っておらず、エマルジョンペイントという、漆喰のような肌合いの塗装を仕上げとしています。

 空間が優しくなるのです。



 ワークスペースの吹抜けは、タワー状の足場があるうちに仕上げなければなりません。



 11月に入ってから再び現場へ行くと、家具が搬入されてきました。

 オーバルカウンターがワークスペース中央に据えられ、空間が引き締まります。



 夕方、クライアントも交えて、LANのネットワーク、電話等の打合せ。

 それぞれの席に、どのような配線を送るかを、1席ずつ確認して行きます。



 3階は吹抜けと繋がる、リビングのような空間。

 休憩室、打合せ室など使い方は様々です。

 小振りな無印のキッチンが入り、イメージが明確になってきたと思います。



 舞台なら、主役、ヒロイン、仇役、脇役があるように、建築にも配役があります。

 このオーバルカウンターはこの建物においてはまさに主役。

 ワーキングデスクという機能を満たし、中央に緑を内包する形状は、この空間のためだけにデザインしたもの。

 現時点での手応えは十分です。

 このあと、続いてヒロインも登場します。

 山本合同事務所劇場はクライマックスに向かうのです。

文責:守谷 昌紀


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はやきこと風のごとく‐1429‐



 一昨日、11月7日発売の『ESSE』という女性誌に、「松虫の長屋」の写真が掲載されました。



 『快適で「楽しい!」家づくり』というテーマで3ページにわたり、8軒の家が紹介されています。

 写真が1枚だったのは残念ですが、選んでもらった嬉しさもあります。



 表紙は仲間由紀恵さん。もしよければ手に取ってみて下さい。



 先週末の埼玉行きですが、連休の渋滞予測もあり、夜遅めに大阪に戻るイメージでした。

 11月5日(日)ライン下りを終え、10時半頃に長瀞を出発。

 秩父から甲府へ抜ける国道140号線は通行量の多い道路。早めの出発で、昼過ぎの甲府着を目指します。

 峠では間もなく紅葉のピークといった感じでした。



 甲府まで約2時間半。



 駅前の駐車場に車を停めて、徒歩でウロウロします。



 駅北の広場では、山梨ラーメングランプリなるイベントが開催中。

 全国から味自慢のラーメン店が集まり、1杯800円で投票が行われるそうです。

 凄い行列で、うちの子供達は屋台のたこ焼きと肉まんを食べていましたが。



 駅前に建つ山梨文化会館は 丹下健三の設計。1966年の完成です。

 何本かみえる筒状の部分には、縦動線が収まっているのでしょう。コンクリートの強さ、自由な造形を活かした建物です。



 その隣に建つのは山梨県立図書館。

 高さはかなり抑えられ、時代の気分を感じさせます。



 明るく、開かれた図書館で、多くの市民が利用していました。

 駐車場が1時間無料となっており、このあたりの配慮には好感がもてます。



 2階は、受験生が多く勉強しているようでした。

 入試まであと2、3ヵ月。ピリピリとした空気感が伝わってきますが、ここで勉強できる甲府っ子は幸せにみえます。



 駅の南にある武田信玄像。

 甲府城跡も駅南にあります。



 これは豊臣が築いた城で、信玄がここで采配を振るったわけではありません。



 しかし、天守閣跡から甲府盆地を見渡せば、その美しさは他に類のないものです。

 盆地の向こうには富士山も見えます。

 戦国最強とうたわれた武田軍は、三方ヶ原の戦いで、織田、徳川連合軍を打ち破りました。

 歴史に「たられば」はありませんが、信玄がもし早世していなければ、という話はよく聞きます。



 ここ甲府が日本の首都になっていた可能性も十分にあった訳です。



 今回は11月4日(土)は青→草津、黄緑→諏訪、5日(日)はオレンジ→長瀞、赤→甲府、黄→大阪と1100kmの旅。

 大阪に戻ったのは深夜12時でした。



 土曜日は、草津で大きな虹が見えました。

 ぶつぶつ言いながらも子供が着いてきてくれるうちに、少しでも沢山の景色を見せておきたいと思います。

 年末は、夏休みにキャンセルした47都道府県最後の宮城への旅の予定です。

 冬の東北ですが、一番好きなフェリーの旅で完結したいと思っています。

 風林火山は言わずとしれた武田家の旗印。

 今度は何とか出掛けられるよう、疾(はや)きこと風のごとく正しい判断を積み重ねるのみです。



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それでもやまない雨はない‐1426‐



 先週の台風21号に続いて、22号が発生。

 2週続けて、大雨の週末になりました。

 土曜日は「中庭のある無垢な珪藻土の家」の撮影の予定でしたが、延期せざるをえず。



 緑を囲む京都のオフィス「(仮称)山本合同事務所」。



 家事動線がコンパクトな「白のコートハウス」。



 築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉。

 木、金、土の現場回りはずっと快晴で、1日ずれていればと、歯噛みしたくなります。



 昨日はJRでの移動でしたが、昼頃はかなり強い雨脚でした。



 淀川も増水していましたが、直撃ではなく先週ほどの被害はなかったようです。



 昼には大阪に戻り、ショールームでの打合せに。



 グランフロントにあるリクシルで2時間半みっちり打合せをしました。



 夕方頃には雨もあがり、神戸方向から夕日も差してきたのです。



 梅田にも人足がもどり、どことなくホッとした気分になります。

 例えに出して申し訳ないのですが、「やまない雨はないというけど、本当だろうかと思っていた」と元プロ野球選手・清原和博が話していた場面をみたことがあります。

 FAで、西武から念願の巨人に移籍したが、思うような成績をなかなか出せず。

 また、松井秀喜との主砲争いに敗れ、夜遊びばかりとメディアからバッシングを受けていた頃を指してのコメントでした。

 やまない雨がないのは間違いありません。しかし、晴れがやってきたとしても、またいつか台風はやってきます。

 数限りない栄光を手にしてきた彼が、本当に超えられなかったのだろうかとも思いますし、早熟の天才だったからこそ超えられなかったのかもしれません。

 先週、ある計画のプレゼンテーションをした後、断りの連絡を貰いました。

 私も設計したいと思っていたにも関わらず、断りがはいったのは久し振りです。

 負け惜しみもありここで書いているのかもしれませんが、この経験を少しでもプラスにしなければ、同じところを行ったり来たりするだけです。

 今回は良かったですが、またいつか大型の台風が直撃する機会はあります。

 ならばそれを想定し、準備し、危険も含めて、生きることを楽しむしかありません。

 それでもやまない雨はないのですから。



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築80年、住吉の長屋を「碧の家 」に〈リノベーション〉‐7‐無い所からなら別



 今日は雲ひとつない秋晴れでした。

 快晴の定義は、雲の量が全天に対して1割以下。今日は0だったので完全なる快晴でした。



 週末の嵐が嘘のような天気ですが、それが自然というものです。



 どの現場もですが、台風と秋雨前線の停滞で外壁工事がやや遅れ気味。

 今日の目的は、本格的に工事が始まる外壁の色を決定することでした。



 直射が当たる壁にあてたり、影の部分にあてがったりと、慎重に検討し、残った見本がこの2つ。

 どちらになったかは、完成後のお楽しみということで。



 工事も終盤に入り、棚の割り付けなどの詳細を詰めてきました。



 ようやく階段が完成しました。



 踏面210mm、プラス蹴込30mm、蹴上200mmの登りやすい階段です。

 かつ美しく仕上がっていると思います。



 元の階段と比べると、その差は一目瞭然。

 重力のある地球で、3m上に登り、そこで暮らすということは、かなりの危険が伴うということです。

 3m、木登りする姿を想像して貰えれば分かりやすいでしょうか。

 それを安全に、スムーズな移動を可能にするのが階段です。

 初めからあれば、階段の有り難さを感じることはありませんが、無い所から出来上がったならそれは別。

 クライアントには、 何度も現場用のハシゴで登ってもらったので、「感激もひとしおですね」という話をしていました。

 これなら、お母様にも上がってもらえそうということで、次回打合せに参加して頂くことになりました。



 階段室から出ると、2階は大きな1室空間です。

 そして、右上に見えるのがロフト。

 この高低差は2.5m。ここはハシゴでつながります。

 重力のある地球において、上下の動線は常に重要で、腕のみせどころでもあるのです。

文責:守谷 昌紀



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「ほんもの」と「いかもの」‐1425‐



今日は昼から、上京区で進めているオフィスビルの現場へ行っていました。

 この現場は二条城のすぐ北にあります。



 大阪の現場からの移動でしたが、少し早くついたので初めて立ち寄ってきました。

 堀川通りに面する東大手門は、いつも観光客であふれているのが車からみえていたのです。



 二条城は1603年、徳川家康によって築城された平城です。

 本丸には5層の天守閣がありましたが、1750年の落雷で焼失しています。

 よって、いわゆる城らしい佇まいは濠を残すのみ。



 今年は「イヤダロナ」で覚えた大政奉還から150年。

 徳川慶喜が天皇家に行政の権限を戻すと宣言したのが二条城です。

 まさにここから近代が始まったのです。



 東大手門から入り、西に進みます。



 唐門をくぐると、二の丸御殿が正面にみえてきます。



 唐門のきらびやかな彫刻は、日光東照宮を彷彿させます。

 しかし、他の建築と比べると多少違和感を覚えるのも事実なのです。



 二の丸御殿の正面に立ってみます。

 手前に見えるのは車寄せ。牛車で入れる大きさになっており、檜皮葺きは神社建築を思わせます。

 その奥の高い大屋根は遠侍と呼ばれる棟。



 瓦屋根は、日本建築の迫力をもっとも感じさせるもの。



 妻面には大きな菊の御紋が施されています。

 これは天皇家に敬意を示したものでしょう。



 残念ながら内部の撮影は禁止でした。

 二の丸御殿は、多くの棟が雁行しながら繋がっています。そのすべてが世界遺産であり、国宝に指定されています。

 その中央あたりにある大広間が、大政奉還の実際の舞台となったところです。

 棟の前に中庭があり、写真を撮ってみるとそのケラバにも菊の御紋がみえました。

 しかし、さらにその上の鬼瓦には葵の御紋が。みてとれるでしょうか。

 当然ながら、葵の御紋は徳川家の家紋。

 このあたりに、歴史、建前、プライドが見え隠れして、とても面白いのです。

 建築家・磯崎新の『建築における「日本的なもの」』という著書に、以下のようなことを書いています。

 ブルーノ・タウトという建築家が、伊勢神宮、桂離宮を天皇的で「ほんもの」とし、日光東照宮を将軍的で「いかもの」と表現した。

 磯崎はこれらを、ハイアート、キッチュと区別しています。

 270年の平和を築いた徳川家を、馬鹿にしたい訳ではありません。しかし、こと建築においてはブルーノ・タウトの説を支持したいのです。

 今日、プロ野球のドラフト会議が開かれました。

 高校生スラッガー、早稲田の清宮幸太郎選手は7球団からの指名があり日本ハムが交渉権を引き当てたとニュースにありました。

 過去のドラフトでは8球団からの指名が最高で、その1人が野茂英雄です。

 彼が本物であることは説明の必要はありません。

 多くの球団が指名したとしても、大成していない選手もいます。

 「やっとスタートラインに立てた」というコメントが載っていましたが、868本以上のホームランを打ち、是非、本物中の本物になって欲しいものです。

 もちろん、人のことを心配する前に、自分の精進、自社の精進です。ハイアートを目指すしかありません。

 「ほんもの」と「いかもの」が混在する場所。二条城はとても面白いところだったのです。



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(仮称)トレジャーキッズたかどの保育園‐1‐プロローグ



大阪市旭区は大阪市の北東部にある。

京橋、梅田なども近く大変便利なところだ。必然的に人が集まり、非常に人口密度の高い地域となる。



待機児童を減らすことは、大阪市としても大きな課題となっている。

その期待を背負って(仮称)トレジャーキッズたかどの保育園の工事はスタートした。



敷地は東側で道路に面しており、奥行きが深く30m以上ある。都心部としては比較的大きな敷地だ。



特徴は、何と言ってもそれを活かした広い園庭だ。

また、園庭に開いた大きな開口部は、全て南、東を向く。



その恵まれた条件を活かすため、できる限り庇をめぐらせている。

庇は夏の日差しをふせぎ、冬の直射をできる限り遮らないよう設計した。

雨でも窓開けられる。暑すぎない、寒すぎないと、軒下の空間は非常に人に優しいものだ。



そのデザインコンセプトのまま、ファサードは深い庇と、木の壁で構成した。

この園の特徴を、街へ伝えることができればと期待している。



園のメインコンセプトは「2つめのおうち」。

走り回れるような庭を持ちにくいのが都心部での悩みである。



小学校に上がるまでの数年間。ここを2つめのおうちとして過ごし、楽しい思い出をつくって貰えれば、創り手としてこれ程嬉しいことはない。

文責:守谷 昌紀



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家事動線がコンパクトな「白のコートハウス」‐4‐家の中の大動脈



10月中旬は、雨の日が続きました。



前々回の現場行は10月初旬。秋晴れの一日でした。



こんな日は、1階の光庭も価値が増します。



この時は、まだ階段ができておらず、現場で打合せをしてきました。



今回行くと、階段がほぼ出来上がった状態に。



この階段は繊細に設計しました。

10段目の下を通って家事室に抜けるため、出来るかぎり薄く仕上る必要があります。

また、階段を上がるとファミリールームがあり、キッチンに立つ奥さんとお子さんが、互いに気配を感じれるよう考えました。

それで、段板を鉄筋で吊ることにしたのです。

階段は、上下階を繋ぐいわば大動脈です。

LDKが少しでも大きいほうが高く売れるだろうと、階段を軽視したプランは、中央に方形でまとめられがちです。

それでは、家の中での縦方向の繋がりが分断されてしまい、ひいては、血流が悪くなるのです。

血の流れは勿論人の流れ。階段のよい家はやはり元気で健康な家なのです。


文責:守谷 昌紀



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緑を囲む京都のオフィス「山本合同事務所」‐4‐だろうでなく、かもしれないへ



 「山本合同事務所」の現場までは車で行くことがほとんどです。



 第二京阪が開通してから、名神を通ることがほとんどなくなりました。

 巨椋池からは、阪神高速京都線に乗り継ぎます。

 池と付きますが、京都最大の水場でした。干拓によってできた広い田の中を走る快走道路です。



 京都らしい景色を望みながら、所用時間は1時間15分ほど。



 この日は夕方からの打合せ。

 影がかかっていましたが、ようやく足場のない外観が見れました。



 京都市内につき、景観条例で切妻屋根が求められます。

 その条件の中で、こぶりながら働きやすいオフィスを模索しました。



 土地がら、仕事がら、移動はほぼ車。

 1階は全て駐車場となっています。



 2階がメインのワークスペースですが、壁の下地ができあがってきました。


 その上に、ちょこんと3階がのっかっているというレイアウトです。



 南端の屋根にあるトップライト。



 楕円テーブルの中央に向かって光が落ちてくるよう設計しました。

 この中央に緑を置く予定なのです。

 クライアントはとても仕事が忙しく、「その世話がちゃんとできるだろうか」と思案中。

 最終的にどうするかを決めるのはクライアントです。

 現場としては出来る限り多くの場面を想定して、備えをしておくのが仕事です。

 だろう運転でなく、かもしれない運転を。

 教習所で誰もが教わったことですが、全てに通じるものなのです。

文責:守谷 昌紀


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株式会社一級建築士事務所アトリエm

プロフィール

株式会社一級建築士事務所アトリエm

夢は必ず実現する、してみせる。

一級建築士  守谷 昌紀 (モリタニ マサキ) ・2013年1月6日 『匠が選ぶビフォーアフター大賞2012』空間アイデア部門賞受賞 ・雑誌は多数掲載→http://www.atelier-m.com/pub.html 1970年 大阪市平野区生...

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