蝶のように浮かび上がる屋根の家|一軒家・自宅


敷地は南東側2.5m下がった道路を挟んで川、山が眺望できる自然の環境の中にあります。

家族構成が夫婦+子供1人、クライアントは50半ばで将来の高齢化に備えて、日々の家事動線を最小限にできることの条件のもと平屋建てでの計画です。

南東面にLDKを配置、前面ガラス面の開口とすることで、川、山、空、光、風の自然を室内に取り込むように考え、車いす対応、通風の確保のため建具は引戸とし、各部屋へはリビング、ダイニングから直接から入り、玄関スペースは納戸の役割を持たせることで床面積を最小におさえました。

外部壁は周辺の環境を考慮し板張りに自然塗料仕上と、モルタル塗り素地仕上とし、内部床は、ならフローリング無垢材に蜜蝋ワックス仕上、壁は吸水性のある素材で室内の湿度を調整してくれる安価な建材MDFボード地仕上、天井は照明(LED)の反射面とするためプラスターボードEP(白)塗り仕上とすることで省エネを考慮しました。

構造は躯体を木造、軒下をガラス面とするため、屋根を鉄骨造とした混構造で、両サイドの耐力壁部分を収納として利用し、内部空間を広く確保しています。

設備は、環境にやさしい床暖房機能付エコキュートのオール電化で、リビング、ダイニングは温水式床暖房設置、軒下ガラス面からは、柔らかな自然光が回り込み、曇りの日、外が暗くなっても照明を付けずにすむ省エネ効果を期待し、夜には照明によって天井をバタフライに浮かび上がらせています。

概要
作品名 バタフライハウス
ジャンル 一軒家 , 自宅
所在地 山口県岩国市
間取り 3LDK
基礎 コンクリート打放し
外壁 杉板張り
屋根の形 片流れ
MDF張り
ナラフローリング
構造 木造
延床面積 102.09m2
ロケーション 山、川
設計から完成までの期間 1年10ヶ月
土居 郁夫

土居郁夫|どい・いくお|土居建築工房|建築事務所

『自然との対話』で凛としたシンプル空間を目指します